銅事情 3月号
2026年03月06日 資材委員会提供
<2月の国内事情>
内閣府が2月16日に公表した2025年10~12月期の国内総生産(GDP)1次速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値が前期比で0.1%のプラスで、6四半期ぶりのマイナス成長に陥った7~9月期からプラスに転じた。これを年率換算すると0.2%のプラスとなる。実質GDPの内需の柱である個人消費は前期比0.1%プラス。携帯電話やエアコンなどが好調で、宿泊サービスもプラスに寄与したが、自動車が減少、価格高騰が続く食料品もマイナス、衣服への支出も減るなど、節約志向は依然として強い。もう一方の内需の柱である設備投資は前期比0.2%のプラス。半導体製造装置の需要が伸び、人手不足を背景とした省人化投資などの影響でソフトウェア関連の投資も引き続き伸びた。住宅投資は4.8%の大幅増で、4月からの省エネ基準適合義務化に伴っての駆け込み需要の反動から持ち直している。その他、政府消費はプラス0.1%、公共投資は1.3%マイナス、民間在庫変動のGDPへの寄与度はマイナス0.2%だった。内需の実質GDPへの寄与度は0.0%。
一方外需は輸出が0.3%マイナスで2期連続の減少だが、米国の一連の関税政策の影響が大きく出た7~9月の1.4%マイナスから比べると、下げ幅は縮小した。自動車の輸出減は続いているが、下げ止まりつつある。輸出に分類されるインバウンド消費も減少している。7~9月期で3四半期ぶりの減少となった輸入は、10~12月期も電子計算機などの減少で0.3%マイナスだった。外需の実質GDPへの寄与度は0.0%。
合わせて公表した2025年の実質GDPは、前年比1.1%増。実額は662兆円で過去最高を更新。物価高騰の影響で個人消費、設備投資の金額が膨らんだ。国内の総合的な物価動向を示すGDPデフレーターは前年同期比で3.4%プラス(7~9月期は3.5%)となり、高めの伸びが継続した。
<銅事情>
2月の銅価格は、月間で約70ドルの上昇。前月末の13,370ドルから、終値で800ドル超下落した後、前月末並みまで値を戻した。ドル安等を背景に上昇する局面はあったものの、中国春節を控え、投機ポジションの解消が進んだことや、LME在庫が連日増加したことなどで、17日までに12,500ドル台まで下落した。しかしその後は、春節が明けて取引が再開される中、米国による対中実効税率の引き下げ観測、中国の全国人民代表大会での経済支援策期待などにより上昇に転じ、前月末を若干上回る結果となった。2月末のLME銅価格は13,440ドル、2月平均のLME銅価格は12,968ドルとなった。2月のLME銅在庫量は、前月末の17万トン台から右肩上がりで、月間8.3万トンと大きく増加した。2月末のLME銅在庫量は257,675トンで、前月末対比プラス47.5%となった。COMEXとLME間の裁定取引解消で、米国に積み上がった在庫がLMEに流入した他、需要が低迷する中国での余剰在庫が、LMEに搬入されるという構図となった。
2月の国内銅建値は、1月末からマイナス7万円の211万円/トンでスタートし、4日にプラス6万円の217万円/トン、6日にマイナス7万円の210万円/トン、10日にプラス4万円の214万円/トン、13日にマイナス10万円の204万円/トン、18日にマイナス2万円の202万円/トン、20日にプラス5万円の207万円/トン、25日にプラス7万円の214万円/トンとなり、2月平均の銅建値は、209.8万円/トンだった。
直近6か月の平均銅建値は、2025年 9月:152.6万円/t 10月:166.8万円/t 11月:172.6万円/t 12月:186.6万円/t 2026年 1月:213.0万円/t 2月:209.8万円/t
2026年3月の国内銅建値は、2月末からプラス3万円の、217万円/トンでスタート。