市況動向

銅事情 1月号

2022年01月17日 資材委員会提供

<12月の国内事情>

 日銀が発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、プラス18と、前回の9月時点調査からは横ばいであった。前回調査までは5四半期連続で改善していた。なお業種別でみると、16業種中6業種で改善し、8業種で悪化した。悪化幅が大きかったのは、自動車減産の影響に加え、原材料価格の上昇の影響もあった『非鉄金属』で12ポイントの悪化となり、次いで『鉄鋼』の6ポイント悪化、『木材・木製品』の5ポイント悪化など原材料高での圧迫要因となった。
 大企業非製造業のDIは、プラス9と、前回9月時点調査から7ポイントの大幅改善となり6四半期連続の改善となっており、これは新型コロナウイルスが感染拡大する前の2019年12月以来の水準となっている。業種別でみると、緊急事態宣言が9月末に解除されたことを受け、『宿泊・飲食サービス』が24ポイント改善のマイナス50、劇場や映画館などの『対個人サービス』が36ポイント改善のマイナス9といずれも急回復となった。
 今後の先行きについては、世界的に広まった新型コロナの新たな変異株「オミクロン株」の感染急拡大の影響もあり悪化をみこんでいる。設備投資計画については全規模・全産業ベースで前年度比プラス7.9%となり、前回調査と同水準となった。これは世界的な景気回復を反映する形で堅調な見通しが示された格好であるが、オミクロン株拡大による経済活動抑制による景気悪化による設備投資抑制の可能性もあり注意が必要。

<銅事情>

 12月の銅相場は大きな変動は少なく、9,500ドル台を中心に比較的安定して推移した。中旬、不動産市場の低迷や新型コロナウイルス感染再拡大による混乱で、中国経済が11月に一段と減速したことが指標で確認され、200ドル近く下落したが、ペルーのラスバンバス鉱山で、道路封鎖のため主要材料が不足し、段階的な操業停止が開始された事で、翌日には200ドル近く上昇し相殺された。年末に向けては、中国の追加金融緩和やドル安を背景に強含み、12月末のLME銅相場は9,692ドル、12月平均のLME銅相場は9,550ドルとなった。
 12月のLME銅在庫量は、前月末対比13%の増加。1日は前月末同様7万8千トン台だったが、6日までに7万4千トン台に減少。その後、15日までに1万5千トン強増加し、9万トン目前となった後は一進一退で、12月末のLME銅在庫量は、88,725トンとなった。
 12月の国内銅建値は、11月末からマイナス5万円の113万円/トンでスタートし、6日にマイナス1万円の112万円/トン、9日にプラス2万円の114万円/トン、14日にマイナス2万円の112万円/トン、22日にプラス2万円の114万円/トンとなり、12月平均の銅建値は、112.8万円/トンだった。
 直近6か月の平均銅建値は、2021年 7月:108.8万円/t 8月:107.5万円/t 9月:107.9万円/t 10月:115.3万円/t 11月:116.5万円/t 12月:112.8万円/t。
 2022年1月の国内銅建値は、12月末から4万円上げの118万円/トンでスタート。


過去の銅事情