市況動向

銅事情

2017年4月10日 資材委員会提供

<3月の国内事情>

 内閣府は、3月の月例経済報告で現状について「景気は一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」と報告している。先行きについては、「雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあり、緩やかに回復していくことが期待されているが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動が大きく影響する」としている。
 消費・投資等の需要動向については、個人消費は持ち直しの動きが続いており、設備投資についても持ち直しの動きがみられるとしている一方で、住宅建設は弱含み、公共投資は底堅い動きとしている。
 金融情勢は、米国トランプ政権の保護主義的な政策運営や欧州政治情勢など海外動向に不透明感が残る中、日経平均株価は、19,200円台から19,600円台まで上昇した後、3月末には18,900円台まで下落した。対米ドル円レートは、112円台から115円台まで円安方向に推移した後、3月末には111円台まで円高が進んだ。
 非鉄関連トピックスでは、経済産業省が2月に策定した「金属産業取引適正化ガイドライン」に基づいて、3月29日、経済産業省製造産業局長と国土交通省土地・建設産業局長の連名で「電線の取引条件の改善に向けた取組について」という文書を日本電設工業協会など関連団体宛に発信した。内容は、独占禁止法の「優越的地位の濫用」に抵触しないようにとの要請文となっている。

<銅事情>

 3月に入ってLME注1銅相場は、前月末の5,900ドル台から6,000ドル台迄上昇したが、LME在庫の急増により海外相場も軟化し、6営業日連続の下落で一気に5,600ドル台へ突入した。その後、ドル安と供給不安を材料に5,900ドル台まで反発するも、オバマケア代替法案の採決見送りなどトランプ政権の実行力を不安視する中で相場は後退したが、米国の景気は順調に回復しており、相場の先安懸念は薄らいできている。
LME在庫量は、前月末の20.7万トンから月初には20万トンを切る水準まで減少したが、その後は徐々に回復し、30万トンを超える水準まで達したが、3月末のLME在庫量は前月末に比べ9.1万トン増加の29.8万トンとなった。
2017年3月の国内銅相場は、72万円/トンでスタート、7日にマイナス1万円の71万円/トン、10日にマイナス1万円の70万円/トン、15日にはプラス1万円の71万円/トン、21日にはマイナス1万円の70万円/トン、24日にはマイナス1万円の69万円/トンと小幅な変動を繰り返した。3月の平均建値は70.3万円/トンとなり、前月末と比較して0.9万円/トンの下げとなった。
 直近6か月の平均建値(2016年10月:53.3万/トン 11月:62.9万/トン 12月:70.5万/トン 2017年1月:69.9万/トン 2月:71.2万/トン 3月:70.3万/トン)
 4月の国内銅相場は、69万円/トンでスタートし、銅価の変動はなく、現在に至っている。

  注1 LME:(ロンドン金属取引所 130年以上の歴史を持つ世界第一の非鉄金属市場)

過去の銅事情