銅事情 2月号
2026年02月10日 資材委員会提供
<1月の国内事情>
日銀は1月22日~23日に金融政策決定会合を開催し、12月に上げた政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.75%で据え置くことを8対1の賛成多数で決定。「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を公表した。経済の展望について、実質国内総生産(GDP)の政策委員見通しの中央値は、25年度がプラス0.7%から0.9%に、26年度がプラス0.7%から1.0%に上方修正されたものの、27年度はプラス1.0%から0.8%に引き下げられた。各国の通商政策等の影響を受けて一部に弱めの動きもみられるが、総じてみれば緩やかに成長している。輸出や鉱工業生産は、米国の関税引き上げの影響を受けつつも、基調としては横ばい圏内の動きを続けており、企業収益は製造業において関税による下押しの影響がみられるが、全体としては高水準で、業況感も良好な水準で推移している。設備投資も増加傾向、個人消費も雇用・所得環境の改善を背景に底堅く推移、公共投資は横ばいで、住宅投資が減少という状態。先行きに関しては、海外経済が緩やかな成長経路に復していくもとで、政府の経済対策や緩和的な金融環境などにも支えられて、所得から支出への前向きな循環メカニズムが徐々に強まることから、日本経済も緩やかな成長を続けるとした。前回、26年度で下振れリスクが高いとされた経済の見通しを巡るリスクバランスについては、「概ね上下にバランスしている」との表現に変わっている。
物価の展望について、消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)は、見通し期間である25年度をプラス2.7%で据え置き、26年度をプラス1.8%から1.9%に引き上げ、27年度をプラス2.0%で据え置きとした。米などの食料品価格上昇の影響が減衰し、政府の物価高対策の効果もあり、本年前半には2%を下回る水準までプラス幅を縮小していくと考えられる。この間も賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムは維持され、基調的な上昇率は緩やかな上昇が続くと見込まれる。その後は、景気の改善が続くもとで人手不足感が強まり、中長期的な予想物価上昇率が上昇していくことから、基調的な物価上昇率と消費者物価の上昇率はともに徐々に高まっていくと予想され、見通し期間後半には、2%の「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移すると考えられるとし、前回からの見通しを維持している。リスクバランスについても前回同様で、概ね上下にバランスしているとの表現が維持された。
金融政策運営については、「現在の実質金利がきわめて低い水準にあることを踏まえると、以上のような経済・物価の見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」との従来の方針を維持しました。今回は政策金利の維持が賛成多数で決定したわけだが、反対の委員は「物価目標は概ね達成しており、海外経済が回復局面にあるもとで、国内物価の上振れリスクが高い」と主張し、1%に利上げする議案を提出していた。
<銅事情>
1月の銅価格は、月間で約860ドル(プラス6.9%)の上昇となった。前月末の12,500ドルから、序盤SHFEの上昇に追随する格好で、13,000ドル台に上昇した。その後、トランプ大統領が、武力衝突回避が期待される発言を行った事で、地政学リスクの後退からドル高が進んだ他、中国12月の銅生産量増加が発表された事で、22日には12,600ドル付近まで値を下げたが、チリでの鉱山ストライキによる需給逼迫懸念やドル安を背景に、実需を伴わない中国勢の投機マネー流入により、29日には一時3M価格は、史上最高値となる14,527ドルを記録した。1月末のLME銅価格は13,370ドル、1月平均のLME銅価格は13,089ドルとなった。1月のLME銅在庫量は、前月末の14万トン台から、序盤こそ弱含みで13万トン台に減少したが、12日以降増加に転じ、月末までに3万7千トン増加した。1月末のLME銅在庫量は174,675トンで、前月末対比プラス20.2%となった。
1月の国内銅建値は、12月末からプラス13万円の205万円/トンでスタートし、6日にプラス10万円の215万円/トン、8日にマイナス4万円の211万円/トン、13日にプラス8万円の219万円/トン、19日にマイナス7万円の212万円/トン、28日にマイナス6万円の206万円/トン、30日にプラス12万円の218万円/トンとなり、1月平均の銅建値は、213.0万円/トンだった。
直近6か月の平均銅建値は、2025年 8月:148.1万円/t 9月:152.6万円/t 10月:166.8万円/t 11月:172.6万円/t 12月:186.6万円/t 2026年 1月:213.0万円/t
2026年2月の国内銅建値は、1月末からマイナス7万円の、211万円/トンでスタート。