市況動向

銅事情 2月号

2022年02月07日 資材委員会提供

<1月の国内事情>

 日銀は、1月に公表した「経済・物価情勢の展望レポート」において2021年度の国内総生産(GDP)見通しを前回予想の3.4%から2.8%に引き下げた。これは、7―9月期成長率がマイナスになった実績と直近のオミクロン株によるコロナ感染者数拡大を反映した結果とみられている。
 一方、2022年度の見通しは前回予想の2.9%から3.8%へと大きく上方修正しており、21年10月以降の行動制限緩和により個人消費が持ち直してきたほか、追加の経済対策も今後の景気を押し上げると想定し、景気判断は「基調として持ち直している」から「持ち直しが明確化している」と引き上げた。
 但し、最近の物価上昇は、欧米経済の回復により原油などの資源価格が高騰していることに起因しており、「資源価格の上昇を主因とする物価上昇は、一時的にとどまり持続的なものになり得ない」と説明しており現状の大規模な金融緩和を当面継続する考えを示した。
 2022年度の消費者物価指数の上昇率の見通しは前年度見通しの0.9%から1.1%へと引き上げた。これは資源価格の上昇などを背景に企業が値上げに踏み切る事例が増えてきたことを反映した。しかしながら2023年度の物価上昇率見通しは22年度同様に1.1%と従来見通しの1.0%から小幅上昇とした。

<銅事情>

 1月の銅相場は、終値10,000ドルを突破できず、12月末同様9,600ドル台で終わった。中旬、在庫減少による供給懸念が再燃し、終値9,900ドル台となるも、インフレ率の上昇と新型コロナウイルス蔓延を背景に、世界経済の成長に対する懸念が強まり下落。その後、世界最大の金属購入国である中国で、中国人民銀行(中央銀行)が、約2年ぶりとなる中期貸出制度(MLF)金利の引き下げに踏み切り、終値9,900ドル台となるも、利益確定売りやドル高で下落。更に月末にかけては、米連邦準備制度理事会(FRB)が、早期利上げには動かず、経済成長と金属需要の増加が続くとの観測から、終値9,900ドル台となるも、春節前に中国のファンドがポジションを解消したことやドル高により下落し、終わってみれば12月並みであった。1月末のLME銅相場は9,620ドル、1月平均のLME銅相場は9,776ドルとなった。
 1月のLME銅在庫量は、前月末対比2.5%の減少。4日の8万6千トン台から、12日までに8万3千トン台に減少。13日から20日までは増加傾向で、10万トン目前となったが、その後は月末まで減少し続け、1月末のLME銅在庫量は、86,500トンとなった。
 1月の国内銅建値は、12月末からプラス4万円の118万円/トンでスタートし、7日にマイナス2万円の116万円/トン、13日にプラス4万円の120万円/トン、17日にマイナス3万円の117万円/トン、21日にプラス3万円の120万円/トン、25日にマイナス3万円の117万円/トン、27日にプラス2万円の119万円/トンとなり、1月平均の銅建値は、117.9万円/トンだった。
 直近6か月の平均銅建値は、2021年 8月:107.5万円/t 9月:107.9万円/t 10月:115.3万円/t 11月:116.5万円/t 12月:112.8万円/t 2022年 1月:117.9万円/t。
 2022年2月の国内銅建値は、1月末から3万円下げの116万円/トンでスタート。


過去の銅事情